少々長くなりますけど、X100 のレビューをしてみたいと思います。
【画質】
評判通り、なかなかの写りです。7D には劣るものの、解像感が高く、他のコンデジとは圧倒的な差です。開放 F2 の絞りと APS-C のセンサーサイズできれいなボケが得られます。ノイズはかなり少ないです。JPEG のノイズ処理も上手で、ディテールを残したままうまくノイズを減らしています。

【ファインダー】
一番大きな特徴であるハイブリッドビューファインダーは非常に良いです。EVF は嫌いな私もこの EVF なら使えます。
OVF のブライトフレームが大きく傾いている個体も特に初期ロットに多いようですが、私のは大丈夫そうです。それでも見る角度によって歪んだり傾いたりして見えることもあるので、水準器を表示させてフレーミングの助けにしています。
ファインダーを覗いて本体の下を支える左手を顎の辺りにあててやると安定してカメラを固定できます。ただ、マクロ撮影だと背面液晶を使う場合も多いですから、やはり手振れ補正は搭載して欲しいところ。
【AF】
AF はよく迷います。遠景ではほとんど問題ないですが、コントラストの低い単色平面や暗めの場所、近い被写体(でも最短撮影距離よりは遠い)では AF 枠が赤のまま合焦しないことも多いです。人物にピントが合わず撮影に時間がかかったり失敗作になってしまったり。
AF が合いにくいのは OVF で顕著で、EVF/LCD だと多少マシですが、それでもコンデジと比べても AF が合いにくいです。
【撮影設定】
絞り・シャッタースピード・露出をダイヤルで直接変更できるのは使いやすいです。できれば ISO 感度もダイヤル操作にして欲しかった。キヤノンの G12 みたいにするとか、いまいち使い道の少ないコマンドレバーに割り当てるとか。
Fn ボタンに割り当てる機能をユーザーが設定できるようになってはいますが、ISO 感度設定以外にしてしまうと、最も使用頻度の多い感度の変更が非常にやりにくくなってしまうため、結局初期状態のまま使っています。
その ISO 感度設定ですが、AUTO に設定すると指定した感度での撮影ができなくなってしまいます。上限感度になるような撮影条件であえて低感度で撮影したいこともあるので、絞りなどと同様に感度の選択値のなかに AUTO を入れて欲しかった。
【ボタン】
MENU ボタンが押しにくく、親指の腹で押すと間違いなく上下左右いずれかのボタンを押してしまいます。意図的に指の先で押さないといけません。したがって常に爪を短く切っておく必要があります。側面のフォーカスモード切り替えレバーは、ケースに出し入れする際に勝手に切り替わってしまうことがあります。
LCD の情報表示を切り替える時には DISP ボタンを押した後さらにモードを選ぶ必要があります。ここは DISP ボタンを押すたびに切り替わるようにすれば良かったんじゃないでしょうか。OVF/EVF ではそのような動作になっていますし。

【画像確認】
ファインダーで撮影すると、直後に表示される撮影画像がファインダー内にしか表示されません。アイセンサーにより表示が切り替わるように設定している場合は、ファインダーから目を離したら液晶モニターに表示して欲しいです。
【バッテリー】
充電器は他の多くのカメラが採用しているケーブルなし・コンセント直挿しのものにして欲しかったです。旅行に持ち歩く際に不便です。電池の持ち具合は私の使い方では許容範囲ですが、もう少し長持ちしてくれるとうれしかったです。残量は数値表示ではないので急な電池切れに備えて予備バッテリーは必須です。
【アップデート】
ファームウェアのアップデートの際に時刻を含めすべての設定がリセットされてしまうのはやめて欲しいです。
【総評】
使いにくい面も多いカメラですが、それにも関わらず撮影すること・所有することが楽しいカメラだと思います。単焦点ですし AF も迷うので、正直子供の撮影には向いていないです。それ以外のシーンでは気軽に持ち歩いて一眼と同じ(またはそれ以上)の写真が撮れる良いカメラだと思います。撮影のための外出と子供の行事には 7D、荷物を減らしたい旅行には X100 と LX5、普段の外出は X100 オンリーといった感じの使い分けになるでしょう。